「“仕事ができる”と“信頼される”は別問題」 〜スキル偏重時代に問われる“人間力”〜 ②
Vol.2
「なぜ“スキル偏重”の人材が育ってしまうのか?」
〜“人間力教育”が抜け落ちた理由〜
こんにちは、リードコレクトの山本です。
前回は、スキルは高いのに「一緒に働きたくない」と言われる人の“在り方のズレ”についてお伝えしました。
今回はもう一歩深掘って、
なぜ今の日本企業に“信頼されないスキル人間”が増えているのか?
その“教育の構造的な盲点”を見ていきましょう。
●「正解主義」が育てた“スキル偏重人間”
日本の教育システムは、長い間「正解を出せる人」を評価してきました。
• テストで正解を出す
• 指示通りに動く
• 間違えないように慎重にやる
これらはすべて、「正解がある世界での成功法則」です。
でも、社会に出てからの仕事や人間関係には「正解」がない。
必要なのは、「問いを立てる力」「自分で決める力」「相手と対話する力」なのに、
学校ではそれらを学ぶ機会がほとんどないんです。
●「やり方教育」に偏ったままの企業研修
企業の研修も、この流れを引き継いでしまっています。
• 営業トーク術
• ロジカルシンキング
• タイムマネジメント
これらはもちろん大切です。
でも、「なぜそれを学ぶのか?」「自分がどう在りたいのか?」という
“人としての土台”が整っていなければ、学んだスキルは空回りします。
●人間力の教育が抜け落ちた理由
では、なぜ“人間力”を育てる教育がされないのか?
理由はシンプルです。
「教えるのが難しい」から。
スキルやノウハウはマニュアル化できます。
でも、「在り方」「価値観」「人としての器」なんて、数値化も評価も難しい。
だからこそ、多くの企業では「扱いづらい」「成果が見えにくい」として後回しにされ、
目に見えやすいスキル研修だけが強化されていったのです。
●結果、スキルはあるけど“信頼ゼロ”の人材が育つ
こうして育ったのが、
• 自分の成果には敏感だが、チームには無関心
• 自己表現は上手いが、他者理解が浅い
• ロジックでは語れるが、感情の機微が読めない
という“スキル偏重型人材”。
このままでは、組織に信頼の文化は根づかず、
社内はギスギスした“成果主義の競争空間”になってしまいます。
● いま求められるのは、“人間力の再教育”
企業が本当に変わるには、
「在り方から育てる」という視点を取り戻すことが必要です。
・チームを大切にする在り方
・矢印を内側に向ける責任感
・違いを認め合える共感力
・信頼関係を築くための誠実さ
これらは、すべて“人間力”の領域。
そして、ここを育てることが、
結果として“成果も信頼も得られる人材”につながっていきます。
次回Vol.3では、
「信頼される人に共通する“在り方”とは?」
を深堀りしていきます!
お楽しみに!
株式会社LeadCorrect
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