なぜ人間関係はうまくいかなくなるのか? #2
「家族なのに分かり合えない…“近すぎる関係”がもたらす距離感の罠」
こんにちは、山本です。
前回は「伝えてるのに伝わらない」の構造をお話ししました。
今回はその中でも、とても身近でありながら最も誤解やすれ違いが起こりやすい関係――“家族”について触れていきます。
■「家族だから分かってくれるはず」という思い込み
家族は、長く一緒にいるからこそ「言わなくても分かる」「察してくれるだろう」と思いがちです。
でも実際は、家族こそ“本音が言いづらくなる関係性”になってしまうことも多い。
•「親だから大丈夫」
•「子どもだから分かってくれる」
•「兄弟なんだから、当たり前でしょ」
この“当たり前”が、無意識のプレッシャーになっているケースは少なくありません。
■“近い存在”ほど、感情の取り扱いが雑になる
遠くの知人には気を遣えるのに、
なぜか家族に対しては強く言ってしまったり、反射的に怒ってしまったり――
これは、「分かってもらえて当然」という無意識の甘えや依存が、
“感情の粗さ”を生んでしまうからなんです。
たとえば、
✅「疲れてるのに、また手伝ってって言われた」
✅「心配して言ってるのに、逆ギレされた」
といった日常の中で、相手の背景や感情を想像する余白がなくなっている。
■「愛情」と「支配」は紙一重
親の愛情、パートナーの優しさ――
それらがいつの間にか「こうしてほしい」「分かってほしい」に変わっていくと、
無言の期待と圧力になっていきます。
「あなたのためを思って言ってる」
「そんなつもりじゃなかった」
この言葉の裏には、“正しさの押し付け”や“自分の安心を守りたい”という感情が潜んでいることも。
■大切なのは、“ひとりの人として見る”という視点
たとえ家族であっても、相手は別の価値観・人生・感情を持ったひとりの人間。
「親だから」
「子どもだから」
ではなく、
「今、この人は何を感じているんだろう?」と
ゼロベースで相手を見る視点が、家族関係を再構築する第一歩になります。
■距離を取る=冷たいことではない
時に、適切な距離を取ることは、関係を守るための選択です。
物理的にも感情的にも、少しスペースをつくることで、
お互いに“自分”を取り戻す時間になります。
家族関係が苦しくなったとき、
「もっと頑張って仲良くしよう」ではなく、
「一度立ち止まって、距離と見方を変えてみる」という選択肢も、愛のかたちの一つです。
次回は、「恋人に“わかってほしい”と思うと、苦しくなる理由」をお届けします!
恋愛における承認欲求と自分軸の関係性、深掘りしていきます。
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