「なぜ研修をやっても、現場が変わらないのか?」Vol.5【最終回】
【Vol.5|「“自走する組織”はどうやってつくるのか?」】
こんにちは、株式会社Lead Correctの山本です。
ここまで全4回にわたって、
「研修をやっても現場が変わらない」理由を、
構造・意識・文化といった視点から深掘りしてきました。
いよいよ最終回の今回は、
“じゃあ、どうすれば組織が自走するのか?”
という問いに、真正面から向き合ってみたいと思います。
■まず「組織が自走する」とは何か?
「自走する組織」と聞くと、
“勝手に動いてくれる社員が揃ってる会社”のような印象を持つ方もいますが、
それは少し違います。
自走する組織とは、
ひとり一人が“会社の目的”と“自分の目的”を重ね合わせ、
内発的に動いている状態のこと。
指示がなくても、自ら動く。
問題が起きたら、自分で考えて乗り越える。
誰かの指示やルールがなくても、目的と信頼で動いていく。
そんな文化を持った組織を、私たちは“自走型”と定義しています。
■自走化に必要な3つの土台
Lead Correctでは、組織の自走化には
以下の3つの要素が不可欠だと考えています。
① 「目的」と「意義」が言語化されているか?
人は、意味のないことにはエネルギーを注げません。
研修をしても実践されないのは、
“なぜこれをやるのか?”が腑に落ちていないから。
企業の理念・ビジョン・目的を、
社員一人ひとりが“自分ごと”として捉える。
それが最初のステップです。
② 「対話」が日常にあるか?
自走化には、「信頼」が必要不可欠です。
信頼は、対話の量と質によってしか生まれません。
・上司が部下の声を聞く
・仲間同士でフィードバックし合う
・自分の想いを言語化する場がある
これらが日常にあるからこそ、
“守られてる安心感”の中で、人は主体的になります。
③ 「承認文化」が育っているか?
誰かが挑戦したとき、失敗したとき、
その行動に対して「見てるよ」「ありがとう」「大丈夫」と伝えられる文化があるか?
承認文化がある組織では、
失敗しても責められない安心感があります。
だからこそ、行動できるし、考え続けられる。
逆に、承認がない組織では
社員は“正解探し”に走り、自ら動けなくなります。
■研修は「文化創りの火種」
研修とは、単なる知識提供ではなく、
この3つの土台を社内に根づかせていく“きっかけ”です。
言い換えれば、組織文化の“火種”を配る行為。
その火がチームに点火し、
対話が起こり、信頼が育ち、価値観が共有されることで、
はじめて組織は「自走」に向かい始めます。
■まとめ|自走型の組織が、未来を創る
“成果を出す”だけではなく、
“仲間と共に創っていく”組織文化。
その中心にあるのは、
「人間の尊重」と「対話を重ねる仕組み」です。
企業の未来を変えるのは、派手な戦略や画期的なシステムではなく、
“人”の成長と、それを信じる土壌づくりだと、私たちは信じています。
【5回のシリーズ、ありがとうございました!】
「なぜ研修をやっても現場が変わらないのか?」
この問いをきっかけに、
“研修の在り方”や“組織の未来”を再定義できたなら嬉しいです。
今後も、企業の可能性をひらく教育を、
Lead Correctは追求し続けていきます。
お気軽にご相談ください。
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