人事異動は組織を壊すのか?育てるのか?#5 (最終回)
こんにちは、山本です。
人事異動をテーマにお届けしてきた今回のシリーズも、いよいよ最終回です。
ここまで、変化の“揺れ”や、“関係性の再構築”、そして“不満を抱える社員への対応”など、
リアルな現場の課題にフォーカスしてきました。
最終回では、視点をもう一段引き上げて――
「人事異動という仕組み自体を、会社にとって“成長の装置”にするために、どんな在り方が必要か?」を見ていきます。
人事異動は組織を壊すのか?育てるのか?#5
「異動を“成長のチャンス”に変える組織の在り方とは?」
異動のたびに現場が混乱し、メンバーが疲弊する会社と、
異動をきっかけにチームが活性化し、人が育っていく会社。
この違いは、“仕組み”ではなく、“文化(コンテクスト)”にあります。
■「異動=命令」ではなく「異動=成長の機会」になる文化を
多くの企業では、異動は「会社の都合で配置換えされるもの」という位置づけになっています。
でもそれでは、社員にとって異動は“やらされ感”の象徴でしかありません。
大切なのは、会社全体が「異動は成長のための通過点である」という共通認識(コンテクスト)を持っているかどうか。
この認識があるだけで、
✅ 異動を前向きに受け取る社員が増え
✅ 異動者に対して周囲も協力的になり
✅ 新しい環境でも早期に信頼関係が築かれる
という良い循環が生まれます。
■「異動者に何が起きているか?」を想像できる組織か
異動によって、仕事だけでなく
・人間関係
・役割の期待値
・暗黙のルール
など、すべてがリセットされることがあります。
そこに寄り添える組織文化があるか。
言い換えるなら、“人の感情やプロセスに関心を持てる組織か”が問われます。
■“役割の再定義”を対話で創る
異動後は、環境も人も変わります。
だからこそ、「ここで自分はどんな役割を果たしていきたいか?」を本人と一緒に創っていく対話が必要です。
Lead Correctの教育では、これを“形而上の創作”と呼びます。
やらされるのではなく、「どう在りたいか?」を本人が言語化することで、
異動は“飛ばされること”ではなく、“飛び立つきっかけ”になるのです。
■異動は“個”の成長と“組織”の進化をつなげるタイミング
個人にとっては、新たなチャレンジ。
組織にとっては、新たな風と再編成。
この2つを切り離すのではなく、一つのストーリーとして繋げる意識を持つこと。
そこに、理念と成長が重なる“本質的な組織づくり”が始まります。
人事異動とは、ただの配置換えではありません。
それは、会社という“生き物”が成長していくための進化のプロセス。
そして、そのプロセスの質を決めるのは、仕組みではなく、在り方――つまり“関わる人”の意識です。
会社も人も、変化を恐れずに、自ら意味を創造していく存在でありたいですね。
これにて、「人事異動は組織を壊すのか?育てるのか?」シリーズ、完結です!
いかがでしたか?
人事異動後に起こるであろう出来事を想定をして、早めに対策を取る事が大切な事と思います。
気になる事がありましたら
気軽に問い合わせください。
次回からはまた新たなテーマで、組織づくり・人材育成・在り方教育の本質をお届けしていきます!
山本
株式会社LeadCorrect
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