人事異動は組織を壊すのか?育てるのか?#4
こんにちは、山本です。
前回は「チーム再編の初動でやるべき関わり」についてお伝えしました。
今回はもう一歩リアルに――人事異動の裏で“実はよくある感情”に触れていきます。
それは、「この部署、正直イヤやな…」という、不満や戸惑いを抱えたまま働いている社員の存在です。
経営者や上司は、こうした“内心の声”にどう向き合えばいいのでしょうか?
人事異動は組織を壊すのか?育てるのか?#4
「“この部署イヤだな…”と思っている社員をどう扱う?」
人事異動は、会社としての戦略や人材配置の都合で行われます。
でも、そこに感情があることを忘れてはいけません。
異動を言い渡された社員の中には、
・「なんで自分がここに…」
・「合わなさそうな上司がいる…」
・「自分のキャリアと違う…」
と、モヤモヤや不満を抱えている人も少なくありません。
■“言わないけど納得してない”が一番こわい
人は、本音を言えない環境では“表面的に合わせる”ようになります。
「はい、分かりました」と受け入れたように見えて、
内心では「いつか辞めてやろう」「適当にやっておこう」と思っていたりする。
これがチームに蔓延すると、
✅ モチベーションの低下
✅ 周囲への影響(ネガティブ発信)
✅ パフォーマンスの低下
に繋がり、組織が静かに崩れていきます。
■“正しさ”で黙らせない
こうした社員に対して、「会社の方針だから」「今の君には必要な経験だよ」と
“正論”で納得させようとするのは逆効果です。
不満を抱えている社員に必要なのは、
「聞いてもらえた」という感覚。
「気持ちを理解してもらえた」という実感があって初めて、人は次の一歩を踏み出せます。
■感情の“吐き出し”は、前に進むための通過点
面談や1on1の中で、あえてこう聞いてみましょう。
✅「率直に、今どう感じてる?」
✅「正直、どこがひっかかってる?」
✅「何があれば、ここで頑張れると思う?」
ここでのポイントは、“解決”しようとしないこと。
吐き出させることで、社員自身が自分の感情に気づき、整っていくことがあるんです。
■“新しい場所”に意味を創り出せるか
最後に大切なのは、今の部署・環境に「自分なりの意味」を見出せるかどうか。
それをサポートするのが、上司や経営者の関わりです。
✅ 「この経験が今後どう活きるか、一緒に考えてみよう」
✅ 「ここでしか得られないこともあると思うよ」
など、本人が“意味づけを創作”できるような問いかけをしてみてください。
不満や違和感を抱える社員をどう扱うか。
それは、会社の“人を見る力”が試される瞬間です。
次回は、いよいよ最終回!
「異動を“成長のチャンス”に変える組織の在り方とは?」をお届けします!
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